株式会社経営クリニック本社オフィス新築プロジェクト
PROJECT INTERVIEW
シームレスに繋ぐオープンなオフィス空間で知名度アップ
人にお勧めしたくなるCM導入効果とは
株式会社経営クリニックは、静岡県沼津市で先進的な取り組みを実施し、地元を含めた様々な企業の課題解決を行っている公認会計士・税理士事務所です。本社ビルの経年劣化に加え、事業規模・形態を拡大していくために社員を増員したいという考えから本社ビルの建替え計画がスタートしました。 本計画では計画敷地が工事施工者の紹介であったことから、工事施工者は決定していましたが、別途設計事務所の選定が必要な状況であったため、プロポーザル方式での設計者選定を行い、社員の皆様にも選定のプロセスに協力いただくことで本計画に最適な設計者選定を実施しました。
本インタビューでは、経営クリニック大嶽稔裕代表、大嶽貴宏副代表にお話しを伺い、本プロジェクトについて振り返っていただきました。
CLIENT
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大嶽稔裕代表様
株式会社 経営クリニック
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大嶽貴宏副代表様
株式会社 経営クリニック
INTERVIEWER
佐藤 学・長谷川 裕実
阪急コンストラクション・マネジメント株式会社
※ 本インタビューは阪急CMが発行する阪急CM CHANNELvol.43(2024年6月発行)に掲載された内容を再編集したものです。掲載されている情報は取材当時のものです。
CM導入のきっかけについて
阪急コンストラクション・マネジメント
CMについてどの程度ご存知でしたか。また、CMを導入してみようと思ったきっかけを教えてください。
大嶽稔裕 代表
CMについては全く知りませんでした。ただ、以前の事務所が建設当時から雨漏りでだいぶ苦労し、今でもその問題は続いています。そういった経験から、設計会社や施工会社にあまりいい思い出がなかったことと、コスト面で施工会社への牽制となれば良いと思い導入を考えました。
大嶽貴宏 副代表
私は社長からCM導入の話を聞き、あまり知見のない業界のことなので、設計者や施工者と我々の繋ぎ役として入っていただけるのであれば良いと思い賛成しました。
阪急コンストラクション・マネジメント
今回のプロジェクトでは設計者の選定からスタートしましたが全体を通して印象に残った内容を教えてください。
大嶽稔裕 代表
従業員への説明会やワークショップはやって良かったと思います。また、設計段階の会議でも私の他に従業員2人に入ってもらったことで、密室で勝手に決めたとはならずに、進めることができたのは良かったと思っています。
新オフィスの魅力と変化/新オフィス稼働から1年を振り返って
阪急コンストラクション・マネジメント
代表、副代表はこの建物の中で気に入っている場所はありますか?
大嶽稔裕 代表
1階のトイレですね。広いところと小便器が設置してあるのが気に入っています。2階にいても1階のトイレを使用しています。前の事務所は大便器だけで且つ男女兼用だったので、今回は満足しています。建物全体として窓が多いところが気に入っています。
大嶽貴宏 副代表
2階の渡り廊下が気に入っています。窓が広く、外を見ながら通ったり、駐車場を見て誰か帰ってきてるのかなとか見ながら通っています。天気が良い日は富士山も見えますし、景色がよければ、ちょっとした気分転換になります。窓が大きいのがいいかもしれないです。
阪急コンストラクション・マネジメント
新オフィスの稼働から約1年が経過しますが、以前に比べて変化がありましたでしょうか。
大嶽貴宏 副代表
様々な会合に出席した際に、ここのものですというと、大体の方が建物を知ってくださっており、会社の知名度アップに繋がっています。そのおかげもあり、新規のお客様が多くなりました。売り上げは順調に伸びており、それに見合う人材や、社員の成長が今後の課題と考えています。
大嶽稔裕 代表
我々のお客様で、3年ほど前に建替えを行った会社があるのですが、その会社の社長が竣工後見学にいらっしゃり、「いい建物」だとお褒めいただきました。また、建物を建てた効果として、付き合う会社も大きくなるとおっしゃっていました。実際に今年度に入ってから徐々にお客様が増えています。
CM導入の成果と今後の展望
阪急コンストラクション・マネジメント
CM導入の成果として、全体のプロセスに関してどのように評価されていますか。
大嶽稔裕 代表
全体のプロセスについては非常にわかりやすく明確に進めてもらえました。特に設計側と施工側の調整を考えると、導入してよかったと思います。設計事務所や施工会社も阪急CMがいたことですごく楽だったはずです。今回はフェーズごとで契約していきましたが、結果的にはプロジェクトを通して参入してもらい良かったと思います。
大嶽貴宏 副代表
これだけオープンで良いものを作っていただいたんで、あとは自分たちのやり方次第だと思っています。進め方については、コストの面であの段階でまとめられて時期的にもラッキーでした。周囲でも建設費の高騰している事例も身近で見てるので、そういう意味ではよくコントロールしていただけたし、施工会社にとっても良いプレッシャーだと思います。また、建物が竣工したら終わりではなく、その後の不具合についてもちゃんと対応していただけたことがあります。そういったアフターフォローにはすごく感謝しています。
大嶽稔裕 代表
プロジェクトの様々な過程で、施工者側にも設計者にもプレッシャーを与えつつ進められたことは良かったです。最近様々な方にから建物に関してトラブルになる事例を聞いたりするので、そういったプロジェクトでは最初から入れていたたらどうなってたんだろうと思うようになりました。
大嶽貴宏 副代表
専門的でわかりにくい内容をわかりやすく説明したり、お客様の抱えている要望をわかりやすく表面化して伝えるなど、我々の仕事とある意味共通している部分がある仕事だと感じました。そういった意味では、今後我々のお客様で建物を建てたいという方がいらっしゃれば、一度おすすめしてみようかと思います。
本日は貴重なお時間をありがとうございました。
こちらこそ、ありがとうございました。
MANAGER’S VOICE(阪急CM)
コロナ禍でも打合せは対面で実施!
本事業がスタートしたのはコロナ禍が始まった2020年でした。2020年4月の緊急事態宣言により、我々も行動制限等がかかった状態でしたが、発注者の希望もあり、打合せは直接対面して行うこととなりました。発注者側も初めての建設プロジェクトであったこともあり、不安な面があったと思います。その中で、阪急CMが少しでも力になれていたら幸いです。
打合せの際には社長が必ず出席してくれたこともあり、通常は時間のかかる事が多いプロジェクトの意思決定プロセスをスムーズに進めることができました。また、社長には本プロジェクトに熱意を持って取り組んでいただき、類似事務所の見学会のセッティングやインタビューの承諾など多大なるご協力をいただきました。
従業員の皆さまには、基本設計完了段階で全体への説明会を行わせていただき、また、その際にワークショップとして、4班に別れて計画案への改善点や要望をあげてもらうことができました。従業員の皆さまにも同様の想いでプロジェクトに関心を持っていただけたのではないかと思います。
竣工後の維持管理でも的確なアフターフォローを目指して
工事の施工中には、建設中の建物を見た方が発注者の会社へ
面接を受けに来た話を伺いました。近年地方都市において従業員の確保が難しい状況にもある中で、今回のプロジェクトにより雇用の面でも良い影響があったのではないかと考えています。
工事費が急激に増加する中での設計、施工であり、規模縮小を余儀なくされる場面もありましたが、設計事務所の提案もあり、スキップフロア形式の中2階を設け、吹き抜けでありながら執務空間としても利用できるオフィスとなっており、発注者が求めていた全体を見渡せる空間を確保しながら通常の執務空間も確保できる広がりのある空間となっています。
発注者側には施設管理の専門職がいらっしゃらないことから、阪急CMでは施設管理・運用に関する資料をお渡ししています。せっかく新オフィスとなったものの適切な維持管理を行わないと、多くの不具合が発生し、将来の改修時期に多額費用がかかることも珍しくありません。長く継続して利用してもらうためにも、引き続き阪急CMとしてアフターフォローを行っていきたいと考えています。
御精読ありがとうございました!
ー Thank you for your reading! -