「わが街のホール」づくり の"カナメ"
2022.04.22
BLOG
その街の象徴となるホールづくりに必要なこと
最適なプロジェクトチームの構築へ向けて
劇場や集会場などのいわゆる「ホール」と呼ばれる施設を街に整備する場合、他の用途以上に多くの専門家をプロジェクトに関与してもらう必要があるということをご存知でしょうか?皆様がお住いの「わが街」にふさわしいホールづくりとはどのようなものか?愛着を持たれるホールをつくるための秘訣を、プロジェクトマネジメントの側面からふれてまいります。
魅力あるホールづくりに必要な『個性』とは?
どのような「売り」を持ったホールにするか?
まず考えなければならないのは、そのホールがどういう特徴を持ち、何を「売り」にするのか、ということです。様々なイベントに使えるようにすることはもちろん重要ですが、だからと言って無個性なホールをつくっては、どこにでもあるホールとなってしまいます。街のシンボルの一つとなるホールが、何か一つでも、他のホールと違ったきらりと光る魅力を持っておくことが重要となります。「オーケストラによる生音の響きが自慢」、「臨場感あふれる演劇ならばこのホール」、「可動席を収納すれば体育館としても利用可能」、など他の施設との差別化を図ることで、周辺地域だけでなく隣接する地域からも利用する方が増え、周辺地域とっても重要なホールへとなっていきます。
劇場コンサルと言われる専門家の協力を得ましょう
そのためには、まずはホールコンサル、劇場コンサルと言われる専門家の協力を得ることをお勧めします。どのような特徴を持たせるべきか、どのようにしてその特徴を実現するのか、その費用はどのくらいになるのか、など専門家の知見を参考にしながら決定する必要があります。
次に、そのホールを誰に設計依頼し、工事はどこに依頼するのか?映像音響設備は誰に相談し、どこに発注するのか?舞台設備は?家具や備品は?検討すべきことは多岐にわたります。
最適なチームづくりにむけて
専門家集団によるスペシャリストチームを組む
ホールの設計や工事は難易度が高く、設計会社・施工会社であっても全てに対応できるわけではありません。ホールの各種設備については、専門の会社が複数あり、それぞれの知見を結集する必要があります。これらの特徴を踏まえ、それに適した適切な専門会社を選ぶことがまず先決です。さらに、設計や工事、各種設備は密接に関連しています。バラバラに検討していては、ちぐはぐな計画になってしまい、手戻りや「こんなはずではなかった」ということも多くなってしまいます。これらの様々な各分野の専門家を有機的に連携させることが、ホール建設プロジェクトにおいて、成功の鍵を握ると言っても過言ではありません。チームをまとめあげるプロジェクトマネジャーが必要なのです。
「わが街」の市民の皆様の参加も欠かせない
そして「わが街のホール」として市民の皆さんに愛着を持っていただくためには、市民の皆さんからのご意見をしっかりと反映させることも、重要です。ご意見を聴く会を開いたり、ホールの間取りや設備、使い方についてのワークショップを開いたり、様々なかたちで市民の皆さんのご意見や感想を頂き、必要な内容を設計や工事にしっかりと反映させていくことで、より街に根差したホールとしての位置づけが作られます。その場合、どういうテーマでワークショップを開けばよいのか、そのファシリテーションはどうするのか、いつの段階で開催するのが適切なのか、などについても検討することが増えてきます。
以上のように、ホールというのは他の用途の建物以上に、多くの分野の専門家の意見を適切に取りまとめながら計画を進める必要があり、さらには市民の方々ともコミュニケーションを取りながら、よりその街に、根差したホールとなるよう工夫を凝らすことが重要となります。それらのプロセスの積み重ねによって、より街に愛され、誇りとなるホールが作られるわけです。
多くの専門家をまとめあげるプロジェクトの"カナメ"
多種多様な専門家と協働し、プロジェクトをとりめまるマネージャーには、多様な意見をバランスよく調整する能力が求められます。それらの専門家とやり取りするためには、ホール建設に関する知見はもちろん、マーケティングや設計、工事や各種設備、ワークショップのファシリテーションなどの幅広い知識や経験が欠かせません。そういった難易度の高いホール建設プロジェクトは、地方自治体様にとっては、非常に大きな負担と不安が伴うプロジェクトとなります。ですので、多分野の知見を持ち、多くの専門家や市民の意見を調整したうえで、しっかりと事業を推進することに長けたプロジェクトマネジャーの採用こそが、最終的にプロジェクトの成否をわけていくといっても過言ではありません。私達阪急CMは、プロジェクトマネジャーとして、お客様のプロジェクトの成功に向け貢献いたします。
いかがでしたでしょうか。
「わが街のホール」づくりに最適なプロジェクトパートナーをお探しの場合は、まずは阪急CMまでお問合せください。また、阪急CMがプロジェクトマネジメント業務を実施いたしました兵庫県養父市の「やぶ市民交流広場 YB ファブ」(☜ CLICK)についても、御覧いただければ幸いです!
御精読ありがとうございました。
ー Thank you for your reading! -
WRITER高草 大次郎
阪急コンストラクション・マネジメント株式会社
大阪本社 CM部 CMグループ長
一級建築士/認定コンストラクション・マネジャー(CCMJ)
認定ファシリティマネジャー(CFMJ)
米国PMI認定PMP®プロジェクトマネジャー